10度も世界大会を制した男、ホジャー・グレイシー。MMAへの転向で過去2回はムンジアルに出場
していない。しかし彼の試合を再びみる機会が訪れた。しかも今年行われたムンジアルの階級別、
無差別級チャンピオンとの試合だ。
この夢のような試合がメタモリス・プロで行われる。ルールは20分で一本勝ち以外は引き分けというもの。
今回はこの夢の対戦に出場するホジャー・グレイシーへのインタビューです。
今回メタモリス・プロが考案したルールについてどう思いますか?
特に新しいアイディアではない。これは昔からある発想だ。実際、一本のみの大会を行うのは難しい。
この様なルールで普通の大会を行うとしたら1ヶ月くらいはかかるでしょう。でも今回の様な少ない
マッチで行うのは素晴らしいと思う。20分という時間は相手から一本をとるのに十分すぎる時間だ。
時間終了時に一本取れなければ引き分けというルールは、2点あるいは200点を獲得できても極めが
なければ同じ結果なので、一本を取りに行くモチベーションになる。良いアイディアだと思う。
マルコス・ブシェシャが対戦相手だと言うとこに対しての気持ちは?彼の試合を見たことがありますか?
ムンジアルの決勝戦を見たことがある。ロスにいたからね。全試合は見られなかったが、決勝戦は見た。
このオファーには驚いた。今年の階級別、無差別級の2階級王者と試合ができるからね。ホドウフォ・
ビエイラの名も上がっていたけど、ブシェシャに敗れたので、評価が下がってしまった。ホドウフォが
勝っていたら、きっと対戦相手がブシェシャではなかったはずだ。でも彼は黒帯になったばかりなのに
優勝してトップ選手であることを証明している。ブシェシャとの試合はきっと面白いものになると思う。
MMAにフォーカスしていましたが、衣の練習はしてましたか。
衣はしばらくの間着ていなかった。7月にMMAの試合をしたので何回かしか衣を着ていない。
アメリカに滞在している間に一度だけ衣の練習をした。ロンドンに戻ってからはレッスンを再開し、
セミナーもいくつかやったが、練習はしていなかった。今回のオファーが入ってから試合モードに入った。
試合まで一ヶ月もないが、グリップも戻ってきたし試合当日は100%万全だ。
柔術の合宿中は、長い時間練習していましたか。
実をいうと練習方法は同じ。変わるのは戦略だけ。
10分間の方が短いので瞬発力が使える。20分間の場合は最初から飛ばしてしまうと危険があると思う。
練習は全く変わりがない。試合の時に自分を変えるだけ。
自分の練習を助ける人をだれか呼ぶ予定は?
普段はブラウリオ・エスチーマと準備をする。でも先月は彼のMMAの試合があったので、一緒には練習
してない。でも彼の弟のビトー・エスチーマと時々練習している。2時間も離れた場所に住んでいるから、
なかなか頻繁には一緒にトレーニングができないけれど。
だから自分の生徒と練習することが多い。世界チャンピオンはいないが、茶帯や黒帯の生徒がいるので、
いつも彼達と練習をしている。
今回はイベントのオファーが良かったから衣の試合に出る事にしたのですか?
それともこれからもMMAと柔術の試合の両方に出続けますか。
両立は非常に難しい。両立するようにしていたがここ数年は非常に困難で、両立しようとしてどちらも
中途半端な状態になってしまった。それで去年からはMMAに絞ることにした。もちろん道着の練習は
し続けるが、立て続けに試合に出るのは難しい。2009年、2010年はムンジアルのすぐ後にMMAの試合を
したが、そのときはかなり応えた。でも今回はMMAの試合に出る予定がないのでスケジュール的に良かった。
しかも現在のムンジアルチャンピオンであるブシェシャと対戦できるわけだから、メリットがある。
ブシェシャとの対戦についてファンはどこに期待すればよいですか?
いつも通りの僕のパーフォマンスが見られると思っていてほしい。100%を出します。しかもこのルールだから楽しみ。ポイントがないから100%一本を狙いにいけるからね。試合というのは相手よりも、上だということを示す場所だから。彼に尋ねてもきっと同じ応えが返ってくるだろう。チェスの様な試合になると思う。
彼には力があるし、ムンジアルで沢山の相手を極めることができた。ミスを犯した方が痛い目に合うだろう。
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